ミニ・クリーナー 高速機動型改 ver.01

ミドリのミニ・クリーナーは元々かなりデキの良いアイテムです。コロコロと転がせばモップがチマチマと可愛く動き、見た目から想像する以上にゴミを履き取ってくれます。しかし、これを手にした誰もが考えてしまう『惜しいポイント』も存在します。それが、自走しない!ということ。これをなんとか改善し、動力を搭載した自走式ミニ・クリーナーを作ってみようと思い立ちました。
◎ポイントとしては、
1. 動力を搭載して自走が可能なこと。
2. モップを使用しての清掃機構をオミットしないこと。
…の2点。最低限これだけは満たさないとダメダメです。つーか、現時点ではこの2点だけを満たしたものを作ってみました。どうよ?


0.準備段階

素材…
・ミニクリーナー×1
・パーフェクトチョロQ×1

※パーフェクトチョロQとは、ギア・ユニット(エンジン中央の黄色いユニット)の組み替えでギア比を変更可能なハイパワーブルバックエンジン搭載型チョロQです。通常のプルバックエンジンよりも小型で強力なので使用してみました。


ちなみにコイツがパーフェクトチョロQのエンジンユニット。すでにボディと前輪を取り外してあります。最初はコイツにミニクリーナーのモップ駆動ユニットを直で連動させた後輪駆動車にしようと考えていたんですが、車幅に合う輪軸を自作しないといけないことが判明したので、あっさり諦めて前輪駆動に変更。これを寸詰めしたミニ・クリーナーの前に貼り付けることにしました。


1.寸詰め

完成後の車体バランスとモップへの干渉を考慮して、前輪軸の穴あたりからゴリゴリと切断。この切断面が歪むと後々エラいことになるので、治具とノギスを使って慎重に作業。

もう、思いっきりずっぱりと切断。この時点で後戻りは出来なくなりました。


2.補強

切断した車体を綺麗に洗浄してABS樹脂の切りくず・粉末をトバし、切断時にはずしておいた後輪とモップを組み込んでから、断面に瞬間接着剤でABS板を接着して補強します。ミニ・クリーナーは車体が複数のパーツで構成されているため、これをやっておかないとバラバラになります。

本当はボディと色揃いの赤クリアABS板を使いたかったんですが、残念ながら資材を揃えたハンズでは入手できませんでした。よって白板。つーか、クリア板つってもまったくの同色なんて無理ですしネ。さらに、チョロQのシャーシも前後を可能な限り断ち落とし、アクリルの三角棒を貼り付けて補強。これで車体との接着面も稼いでしまおうという作戦。


3.合体

さて、準備が整ったので、いよいよエンジンとボディを接着します。後輪が回らないとモップも動かないので、ただでさえフロントヘビーな前部が沈んでしまわないよう微調整をくりかえしながらエンジン部接着ポイントを決定。ABSは瞬着で溶けるので、失敗したらやり直しが効きません。



4.完成

作業途中で再付着したゴミを綺麗に洗い流し、完成。あらかじめ自作しておいたデカール(MDプリンタならではのお楽しみ)を貼り付けて、いかにもな『高速機動型』っぽさを演出してみました。

リアビュー
「ん〜、高速機動型と言ったらやっぱ赤色だよネ」という意味のないこだわりで赤いミニ・クリーナーを使用したので、ついでに切り離した前部を削り出して作ったツノを接着してみました。これで立派にシャア専用だネ。ちなみにこのあたりの工作は工場長じゃなくて、管理人きだての手によるものです。バレたら怒られそうなので、こっそりやってみました。
サイドビュー
見たまんまフロントヘビーにも関わらず、ちゃんとバランスが取れているので後輪は浮きません。ギミックはきっちり稼働します。


インプレ

 
さて、問題は、ちゃんと自走するかどうか?ですが。いやもうこれが嬉しくなるぐらいブンブン走ります。重量的にパワーが足りるか心配だったプルバックエンジンは、逆にちょい強力すぎて、フルに巻き上げると駆動輪が空回りするぐらいでした。バッチリ。
 手元に動画を撮影できる設備がないのでこの感動を皆様にお伝えしづらいのですが、結構なスピードで走りながらモップをチマチマと動かして掃除してくれます。おかげで作業台の上に散っていたABSの粉の掃除がマジで楽勝でした。
 次なる改良ポインツは、やはり外装。もう一台ある赤いミニ・クリーナーをバラして、エンジン部をカバーしてやるつもりです。現状、これはこれで“いかにも試作機”っぽくて楽しいんですが、滑稽味を介さないヤツに見せたらバカにされそうで口惜しいしー。
 あとはさっさと動画撮れるデジカメ買います。つーか、誰か貸して。