とっても! うマーカー
「ばかめ、インクから甘い香りがするペンなど、我々サカモトが2000年前に既に通過した地点だ!」
ああーっと、サカモトがまたなんか妙なことをやらかしたーッ!!
学童向けの香りペンなんて、せいぜいフルーツか何か適当に甘い香りをさせときゃいいものを、何を思ったか『うまい棒』『じゃがりこ』など、駄菓子の香り全12色マーカーがサカモトから登場です。
…意味わかんねえよ。いちおう『梅ジャムせんべい』や『チロルチーズチョコ』など甘モノも含まれていますが、残りはぜんぶ子供大好きな塩っ気スナックばかり。
しかも、ファンシー文具な香り水性マーカーのインクの匂いなんざ適当につけときゃいいものを、さすがは真面目に子供騙しでお馴染みサカモトです。その匂いの再現性の完全さが尋常じゃない。
たとえば『うまい棒コーンポタージュ味』の香りインクは、単にコーンポタージュの匂いがするのではありません。
舌に覚えのあるあの懐かしいコーンパフスナックにコンポタの匂いがする、まさに本物の『うまい棒コーンポタージュ味』の匂いがしますよ。うわあバカじゃねえのこれ作ったヤツ。マーカーのフタを開けたらガチでうまい棒の匂いがするんだもん。なんだこの美味そうな匂い。
というか本物の匂いがするのは当たり前で、なんと本物のお菓子で使っている本物の香料をお菓子メーカーから提供してもらってインクに混ぜているとのこと。そりゃ本物の匂い、するわ。
12色の中にはもちろん再現性の高い低い差はありますが、まずおおむね「うわ、あの匂いだ」と納得する出来になっています。
小学校の頃、クラスに一人二人いた与太郎が、甘ぁいフルーツの香りに釣られて匂い付き消しゴムにかぶりついては
「あでー? けしごむあまくないぞう?」
「きだてくん、授業中に消しゴムをかじるんじゃありません」
などと周囲から失笑を買っていたもんですが、このマーカーだったら、いい年をした社会人ですらかぶりついてしまいそうですよ。
「あでー? このマーカーうまいぼーのあじがしないどー?」
「そこのきみ、ちょっと身分証明できるもの見せてくれる?」
あと、匂い元の駄菓子のイメージカラーが偏っているせいか、マーカー色にも大幅な偏りが見られます。12色中に赤系3色、オレンジ3色てどういう色設定よ?
『チロルチョコ・北海道チーズチョコの香り』すいませんこれは現物を食べたことがありません。これってメジャー味なの?
チーズケーキのような風味のあるうまそうな匂いがするので、たぶん再現性はかなり高いんじゃないかなとは思うんですが。
『じゃがりこ・ジャーマンポテトの香り』
うわあ、揚げたポテトスナックのにおいにニセ臭いベーコン風味。これはじゃがりこだ。再現性高し。
『ばかうけ・しょうゆの香り』
しょうゆ+カラメルっぽい甘辛な香り。あれ? ばかうけって青のりの匂いがまずきたような気がするんだけど、どうだったかしら。
『蒲焼さん太郎の香り』
…なんか香り薄い。蒲焼さん太郎はもっと濃厚な甘辛臭がしていたと記憶しています。あと、蒲焼きなのになぜかニンニクの匂いがほのかにしたような。
『スーパーカップ熟成みその香り』
なんでこれだけスナックじゃなくてカップラーメン? アルコールで溶いた味噌調味料の匂いは結構リアル。ただ、ラーメンそのものじゃなくて、ラーメンを作ろうとして調味料の袋を破った時の匂いですけど。
『焼肉さん太郎の香り』
あ、これは焼肉さん太郎の匂い。あの、しがんでいるとあっという間に味が抜けてタラシートのつまみっぽい風味しかしなくなる、あの安い味。郷愁焼肉。
『うまい棒・たこ焼味の香り』
おろろーん。うまい棒の中でもこのたこ焼味がいちばん好きだったのよー。コーンパフの表面をテカテカにコーティングした甘辛いソースの味。青のりの匂い。再現完璧です。インクから遠足おやつの匂いがするよママー。
『うまい棒・チキンカレー味の香り』
むかしはカレー味だったんだけどなー。今はチキンカレー味になっているのね。まぁカレー風味は間違いようがないわな。カレーはカレーとしか。
『うまい棒・なっとう味の香り』
もとよりなっとう味を食べたことがないので勘弁です。匂い再現性が高いかどうかは判りませんが、なんとなく靴下の足の親指と人差し指の間ら辺の匂いがします。
『うまい棒・コーンポタージュ味の香り』
うまい棒シリーズは総じて再現性高いなー。ちゃんと“味”の匂いにプラスして土台となる“コーンパフ”の匂いもしているのが素晴らしい。特にこのコンポタ味が、もっともパフの匂いが感じられてオススメ。
『じゃがりこ・コンソメ味の香り』
見事にコンソメ。カルビーのコンソメ味ってぜんぶ同じような味と匂いがするので記憶に残りやすいんですが、まさにあのコンソメ。
『梅ジャムせんべいの香り』
梅ジャムというか梅ミントというか、これまたおなじみチープな梅香料の匂い。うマーカーシリーズ通して最も良心的な香りがします。一番安っぽい香りだけど。
入手時期:2007年11月
入手価格:126円(1本)
生産国:日本
販売元:サカモト