incredible 3D doodle kit
かつてドラえもんがポケットから取り出した未来雑誌は、ページを開くと中から宇宙船とかロボットが本当に飛び出して空中戦とか始めてもう大騒ぎ。「未来のまんがは全部立体映像なんだ」と自慢げに語るドラえもんに対して、のび太くんと僕らはただ鼻の穴を広げて「未来スゲー!! 未来サイコー!! ああんもう明日にでも未来にならないかしら」と興奮するばかりだったわけで。
それから二十年余。ノストラダムスもY2Kも乗り越えて、僕ら人類は輝く未来の21世紀に辿り着いたのに、どの雑誌を開いても宇宙船は飛び出さない。がっかりだ。本当にキミにはがっかりさせられたよドラえもん。
ま、いつまで愚痴っていても仕方ないので、立体映像は自分で作ることにします。ドラ野郎のひみつ道具なんざアテにせず、21世紀ナウに入手可能な色物文具で解決だ。
ビジュアルはどこからどう甘めに見積もっても「コンパスの針の付いてない方を二つくっつけただけ」ですが、ここに赤鉛筆と青鉛筆を装着して線を引くと、赤と青の並行線が同時に描けるようになっています。あとは付属の赤青メガネで見れば立体映像(アナグラフ方式と言う)の出来上がり! できたよ飛び出す立体映像だよ!
…なんだろう、あれだけ憧れていた立体映像のはずなのに、このおそろしいまでの未来っぽくなさ。どちらかというと『未来』じゃなくて『懐かしのアレ』って感じです。アナグラフ、やっぱり懐かしいわー。
機能的には、付属の赤青めがねと鉛筆の色(特に青の方)が色が合っていなくて、いまいち飛び出して見えないのがちょっとガッカリです。付属の青鉛筆ではなく水色の鉛筆を使った方がきちんと見えるかも。作りがユルいな。
あと、ユルいと言えば、パッケージ裏に入っている説明書きがユルすぎだと思います。もうちょっと真面目にやってください。めがねかけてる人の顔がどう見ても絵かき歌で描いた系です。
入手時期:2008年2月
入手価格:980円
生産国:中国
販売元:worldwide co.npw.co.uk