二代目 文九郎
9つの機能の文具ロボ、だから文九郎。1985年にサンスター文具から発売された大ヒット商品・初代文九郎をリメイクした、待望のニュー文九郎です。リメイクっつか、見た目はウルトラマンとアンドロメロスぐらい違うんですけども。ファミコンロボット似の初代と、アシモとPINOを合わせたようなラインを持つ二代目を見比べると、なかなか当代のロボット流行りが分かりますね。昔メカ好みの私としては、初代の方がグッとメカメカしくて好きなんですが、ま、今はこっちの生モノっぽい曲線メカの方が受けるんでしょうね。いかにもフレンドリーな、ともだちメカっぽい印象です。
で、文九郎の名前の元でもある9つの文具機能ですが、ハサミ/ボールペン/シャープペン/のり/消しゴム/テープ/ステープラ/カッターナイフ/ふせんの9つ+頭頂部に印鑑入れ、となってます。
・ハサミ/ボールペン/シャープペン
背後のバックパックに、ペン2本とはさみを装備してます。ハサミの柄をぐっと押し込むと、ポップアップして抜けるようになっています。ま、そのままスッと引き抜いても何の問題もないので、単に「しないよりはした方がイイよな」的ポップアップかと思われます。あと、突き出したボールペンとシャープペンは、初代と二代目の数少ない共通意匠なんですが…ガンダムだよなぁ。
・のり/消しゴム
文九郎くんの腕をぐいっと下に押し下げると、肩パーツがポコっと外れ、中からのりと消しゴムが現れます。左肩が消しゴムで、右肩が液体糊。実は初見の時は説明書きも何も見ずにいじってたので、「あ、腕に可動軸あるなぁ。えい。ポコ。うわーいきなり壊れたよオイ」というお約束をしてしまいました。超定番。 ・ステープラ/テープ 胸部のボタンを押すと、なんともいえない「ぬるぅっ」とした動きで、ミニテープとステープラを収納したお腹がオープン。このぬるぅっという動作感は、カッターとふせんを収納した足部引出と共通なんですが、なんか一つメカニカルな手間をかませてるっぽくてイイ感じです。高級機的な雰囲気とでも言いましょうか。実はギアに粘性の高いオイル塗ってるだけなので、メカニカルもヘッタクレもないんですが。逆に「へぇ、そんなことでこの動作感が出るのか」と驚いてしまいました。一度はお試しして欲しいぬるぅっ感。
・カッターナイフ/ふせん
足の黄色いボタンを押すと、腹部と同じくぬるぅっとした動作感で爪先の引出がスライドします。右足にカッター、左足にふせんをそれぞれ収納してます。
…機能的にはこんな感じですね。
が一渡りいじり回した感想としては「セット文具としての充実度より、文具を収納するウツワとしての性能を考えてあるのが興味深い」ですね。腹/足引出の動作感、ハサミのポップアップ、腕と肩アイテムとの連動など、どの文具を取り出すときにも、常にちょっとしたお楽しみが準備されているのが嬉しい。楽しさのあまり、意味もなく文具を出したり入れたりしてしまいます。この辺り、巧く作ってあるなぁ…という感じです。
コイツの復刻を楽しみにしていたマニア(推定で全国に10人程度)も、オモシロ好きな大人も、今から文具を買い揃えたい小学校新入生も、この造りなら誰でも等分に楽しめるのではないか…と。とりあえずは“買い”で間違いないです。値段がチョットお高いのが辛いんですけども。…税込み¥2,961でブンクローて。なんかこのシャレ方だけが微妙に納得いかねぇぞサンスター文具。
入手時期:2004年3月
価格:2961円
生産国: 発売元:サンスター文具