Kiss Me Pen
ここ数年はギミックペン不遇の時代と言いますか、あまり新作玩具ペンでイキのいいところを紹介できてないですね。
子供があまりそういうのを喜ばなくなったのか、コスト的に割合わないのか、ともかくそういうオモシロなヤツは、いまやキャラクターものぐらいでしかお目にかかれなくなっている昨今。もう我々イロモノな人は主にアメリカのおネズミ様とサンリオのおネコ様に足を向けて寝ることなど出来ないのです。あがめよおネズミ様。たたえよおネコ様。
そしてそのおネズミ様のギミックペン。今日も我らに色物なお恵みをありがとうございマウスー(主を称える祈りの言葉)。
フィギアヘッドにミッキーとミニーの生首を搭載した二本一組のボールペン。バラ売りなし。これは単品ではあまり意味のないギミックを積んでるからなんですけども。
このミッキーとミニーの頭には、それぞれが顔の正面から引き合うように極を合わせた磁石が内蔵されていまして、軽く二本を近づけると、クククッと磁力でくっつきあい、まるでキスするかのような動きをするのです。
やーんロマンティックぅ。やーんトキメくぅ。やーん弩キュートぉ。ロマンも何も、冷静に考えたらそこから始まるのはネズミの交尾ですけども。
しかも芸の細かいことに、磁石で引き合うのに連動して、ミッキーとミニーが目をつぶるギミックつき。彼らがククッと引き合うのにあわせてうっとりと目をつぶるミッキーとミニー。
どう見たってミッキーの目が鋭利な凶器で貫かれていると思うのですが、ま、その辺は軽く置くとして。この目つぶりギミックのおかげで、いかにもキスしてますぜウエッヘッヘ、あっしらロマンチックでげしょ旦那、な雰囲気がグッとアップ。
…ギミックとして非常に良く出来ているとは思うんですが、なんだろうこの無駄な細工感。今までの色物文具にも「あー、無駄な造り込みしてるなー」と感じるものがあって、そのたびにこの仕事の無駄な丁寧さの概念をどう表現したら良いんだろうと悩み続けていたのです。
で、最近ようやく気付きました。これはアレです、小丁寧。小賢しいとか小利口と同じような意味で「丁寧」に「小」をつけて、小丁寧。「わざわざそこまでしました」という仕事の丁寧さが逆に人を軽く苛立たせる感じだから、小丁寧。
ということで、今後はこの手の軽くイラつく良い仕事を小丁寧と表現するよう提唱いたします。こていねい。
入手時期:2007年10月
入手価格:787円(2本セット)
生産国:不明
販売元:不明